◆日中韓(三国・地域)国際交流・学術フォーラムの記録◆  TOP
      −2010年〜2011年〜2012年〜

   
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*(1)東アジア交流委員会(2009〜)
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    *(2)東アジア交流委員会(2017〜)
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    *上海・福建の訪日訪韓記録(2009〜2011)→■

<目次>
2010年
1,中国(上海)国際フォーラムの開催について小林文人, 01 Jul 2010 18:09 東アジア交流委員会ML
2,2010年11月・上海生涯学習国際フォーラム (上田孝典、南の風2472号:2010年7月20日)
3,三国・国際フォーラム(上海)に向けて打ち合わせ報告(石井山(Sun, 22 Aug 2010 11:38) 南の風2491号
4,
上海国際フォーラム・日本側参加者名簿(2010年11月)
5,同 スケジュール(2010年11月)
6,日本・中国・韓国 生涯学習学術交流協議書(上田孝典・訳 Tue, 30 Nov 2010 20:15)
7,第1回・日中韓社会教育・生涯学習国際フォーラム・報告(伊藤長和南の風2544号(11月30日)
8,日中韓3カ国による社会教育・生涯学習研究交流の幕開け(上田孝典『月刊社会教育』 2011年2月号
9,2010年末に際しての御礼・次回委員会のお知らせ(石井山竜平 Fri, 31 Dec 2010 14:50)
2011年
10,アジア研究交流委員会の動き (石井山 竜平 南の風2584号 2011年2月3日)
11,2011年・三国フォーラム準備会の日程 (石井山 竜平 Sun, 28 Aug 2011 08:30
12,三国生涯学習フォーラム 連絡グループ会議(12月9/10日・大邱) (石井山竜平: Tue, 8 Nov 2011 16:11)
13,韓国・大邱(12月9日〜10日)三国生涯学習学術フォーラム準備会報告(上田孝典: Thu, 15 Dec 2011 16:55
2012年
14,2012年・三国シンポジウム(韓国開催)について李正連、Mon, 21 May 2012 04:22)
15,第2回日中韓生涯学習研究フォーラム開催のご案内 (李正連、Wed, 1 Aug 2012 16:07)

16,
第2回三国フォーラムの延期について (石井山竜平、Fri, 12 Oct 2012 12:54)
17,有志による済州島の旅−友情が結ぶ日韓の研究交流 (小林ぶんじん、南の風2988号、2012年11月20日)



2017年以降〜(2)東アジア研究交流委員会
→■


《降順》


2010年


(1) 中国(上海)国際フォーラムの開催について
            
*小林文人(Thu, 01 Jul 2010 18:09:15) 東アジア交流委員会ML
 皆さま 松本に韓国(公州大学・ヤンビョンチャン氏など)一行が来日。李正連さんなどと一緒に、今後のこと、少し相談しました。本MLで次の二つについてご報告します。
1,11月・日中韓・国際シンポ(上海)について。
 ヤン先生とお話する関係もあり、黄丹青さんに予め上海(葉忠海氏)と連絡をとっていただき、次のフオーラム「概要」を松本で皆さんに伝えました。
○日中韓・国際(上海)シンポ・概要
・テーマ:学習型社会の建設
・日時:11月26日〜28日
・主催:中国成人教育協会
・共催:上海成人教育協会・上海終身(生涯)教育研究会
・開催大学:上海外国語大学(虹口キャンパス、宿泊も同大内にある施設)
・参加人数:中国50人、日本15人、韓国15人
・日程:26日午前:開幕式、基調講演(中、日、韓1人ずつ、1人30分)
     26日午後:発表6人(日、中、韓2人ずつ、1人20分)
     27日午前:発表3人(日、中、韓1人ずつ、総括)
     27日午後〜28日:見学
 中国で国際会議を開催するためには、予め当局の許可が必要で、参加予定メンバーの名簿(姓名、性別、生年月日、年齢、所属、職位)がないと実務の一切が動けないとのこと。団長、副団長、秘書長の明記、主要メンバーはできるだけ変えないようにとのこと(黄丹青さん連絡メール)。韓国側はすでに上海に送ったそうです。
 日本側も急ぎ送りましょう。主要メンバーを確定して、他は変更もありうるかたち、(来週ではなく−連絡とりあって)数日うちに送付できないでしょうか。あえて小林意見をお許しください。
 代表は東アジア交流委員会を代表するかたちで石井山氏(スケジュール優先していただく)、副団長は中国研究フオーラム代表としての黄丹青さん、秘書長はもちろん上田孝典氏。韓国フオーラムから李正連さんも参加意思ありそうでした。
 学会関係者だけだと「学会」交流になってしまいますから、(中国はむしろ行政・実践関係者が大半)、この際、自治体関係者に呼びかけていく。東京(梶野光信)、福岡(坂田一九夫、横山孝雄)、松本(矢久保学、小松宏晃)、などには声をかけています。小生の方で数日内に確認します。できれば大阪(上海の友好都市)や仙台にも声をかけたいところ。おおまかに、学会関係10人、自治体関係5人、といった構成イメージは如何でしょうか。(以下・略)

(2) 2010年11月・上海生涯学習国際フォーラム(日中韓・合同)

                     *上田孝典、南の風2472号(2010年7月20日)
 こんにちは。先日来(風2455号)お知らせしていました上海フォーラムにつきまして、多くの皆様から反応をいただきました。ありがとうございます。
 まずは、これまで築かれてきたそれぞれの交流の歴史と蓄積を継承し、日中韓のこれからに向けた研究と実践経験の新しい交流の可能性について、その一端を担うフォーラムとなればと期待しています。
 さて、先週末に日本側からの暫定的な参加者リストを中国側に提示しました。現時点において内容の詳細は未定ですが、概ねスケジュールは下記の通りの計画となっております。参加(予定)者一覧とともに、お知らせさせていただきます。   *参加者(16名)リスト・添付略
○日程:2010年11月25日(木)上海着〜29日(月)帰国
          26〜28日(金〜日) 日中韓国際フォーラム、上海社区教育施設見学
場所:上海外国語大学、
主催:中国成人教育協会、共催:上海成人教育協会・上海終身教育研究会
テーマ:学習社会の建設−理論と実践
 国際シンポの内容については、フォーラムでは、中国側の基調講演、日中韓による生涯学習の研究動向および各地の実践報告がなされる予定。また、通訳体制の都合もあるが、「学習型社会の建設」についてと3カ国による生涯学習研究・実践交流の可能性と展望について、パネルディスカッションなども盛り込まれる予定。日本側からも、登壇する報告者を数名お願いすることになります。
 なお来る8月16日(月)に上記内容について話し合う研究会を開きたいと思います。(東京・予定)
 フォーラムの内容や施設見学のご要望などについて、ご意見を伺いながらたたき台を作成し、中国側へ提案する材料にしたいと思います。時間や場所は改めてご連絡いたします。ご都合がつけば、参加予定の皆様のご出席をお願いいたします。

(3)三国国際フォーラム(上海)に向けて打ち合わせ(第1回)報告
               石井山竜平(Sun, 22 Aug 2010 11:38) 南の風2491号
 8月19日(木)に行われました三国国際フォーラム第一回打ち合わせ(出席者:小林、伊藤、黄、李、石井山)について、ご報告いたします。まず、現段階で上海からご提示いただいた国際フォーラムについての情報は、以下の内容です。
日時:11月26日(金)〜27日(土)午前 基調講演、報告
       27日(土)午後〜28日(日)上海地区教育施設見学
場所:上海外国語大学
主催:中国成人教育協会、共催:上海成人教育協会・上海終身教育研究会
テーマ:学習社会の建設−理論と実践
 未だ情報が少ない現段階ではありますが、こちらとして取り組めることは進めておこうと、以下のような検討を行いました。
 第一に、このフォーラムで日本から何をどう発信するかをめぐって議論しました。いまのところ上海からは、@全体報告(26日午前、各1)、A各論的報告(26日午後、中2、韓1、日1)、B課題提起報告(27日午前、各1)というスケジュールが提案されていて、つまり日本からは4本の報告の準備が必要です。
 議論では、できるだけビジュアルに訴えられる内容にしあげよう、とくに@全体報告については、これを機に、2010年段階の日本の社会教育を紹介できる映像教材の開発に踏み出せないか、という話になりました。
 なお、この後の韓国研究フォーラムでは、小林先生から、三国に視野を広げたときの主要な論点として、@社会教育・生涯学習における国家の主導性、法の役割(ヨーロッパとの対比で)、A韓国における平生学習都市、専門職制度などの前進部分の確認(そこに日本はいかに学び、動きをつくりだせるか)、B職業・労働と教育の問題。そこにおける中国の独自性、先駆性の検証。C日本の社会教育における「文化」の位置づけの先駆性、などのご指摘をうけました。こうしたご指摘にも学びつつ、2010年段階の日本の社会教育をいかなる映像、画像を用いながら表現できるか。是非とも皆さまからの大きなご協力をいただきたいところです。
 第二に、フォーラムの持ち方です。こうした国際的フォーラムにおいて、招聘される側の費用負担はどこまでか、招聘にはどのような条件・配慮が必要かなどの点で、3国で慣習がかなり異なりますが、今後、各国もちまわりでフォーラムを継続していくために、旅費(滞在費を含む)等は出席者の自己負担にするなど、開催国側の負担をできるだけ少なくする方向で、事前にルールを定めよう、ということになりました。(10月あたりに、少人数で上海に伺い、事前交渉を行うことも視野に。)
 一方で、各国の事情に即して必要な配慮(たとえば韓国の場合、国際会議への研究者の出張には、シンポ主催者が論文集を発刊し、そこに論文が掲載されていることが条件とされている、など。)を確認し、それを主催者側に検討していただくことにいたしました。
 今週末には、社会教育研究全国集会(第50回、東京)に来られる韓国の皆様の歓迎会が、長澤先生、浅野先生中心に準備されています。
○8月29日(日)18:15〜「魚と炭焼き 五反田だいぜん」予定
 韓国の皆様とはこの場でシンポの持ち方を詰めようと思います。
 なお、次回(第2回)打ち合わせ会は、社会教育学会の初日にあわせ、9月18日(土)17:00に神戸にて開催予定です。皆様には、その日にむけて、日本からの報告内容についてアイデアをご準備いただきたいと考えております。場所などの詳細はあらためてご提案いたします。まずは日程のみお控えください。


(4) 201011月上海国際フオォーラム・日本側参加者名簿

 

   

 

生年月日(年?)

       所属職務

 

1

小林文人
 (顧問)

1931.11.2178

東京学芸大学名誉教授、東亜社会教育研究会顧問原日本社会教育学会会長

 

石井山竜平
  
(代表)

1969.10.240

東北大学大学院教育学研究科准教授

 

3

上野景三
 (副代表)

1956.6.2754

佐賀大学文化教育学部長教授

 

上田孝典
 (
秘書長

1972.3.838

筑波大学大学院人間総合科学研究科助教

 

内田純一

1963.4.1847

高知大学教育学部教授

 

岩本陽児

1963.2.2347

和光大学?現代人間学部准教授

 

伊藤長和

1945.8.2264

東亜社会教育研究会副代表原川崎市教育委員会参事山東工商学院外籍教師

 

李正連

1972.6.1538

名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授

 

河野明日香

1978.11.6(31)

筑波大学大学院人文社会科学研究科国際日本研究専攻

 

10

黄丹青
 
副代表

1963.6.3047

目白大学外国語学部中国語学科講師

 

11

1982.2.1828

筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程

12

李智

1983.11.22(27)

東北大学大学院教育学研究科博士課程

13

丁建

1980.9.8(30)

 

名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程

 

(5) スケジュール               *岩本−紹興・上海への旅(2010) →■
学習型社会建設フォーラム
(中日韓第一回生涯教育フォーラム)
会議日程
日期 時間 内容 司会 時間 1国
上午 11月26日
9:00-9:30
開幕式 斉偉鈞 30
上海外国語大学・挨拶
上海市教育委員会・挨拶
中国成人教育協会・挨拶
9:30-10:00 写真 休憩
10:00-12:00 主テーマ:学習型社会建設の討論 謝国東 120 40
朱新均会長の発表
石井山教授の発表
金南宣教授の発表
下午 12:00-14:00 ランチ 休憩
14:00-15:45 サブテーマ:学分銀行建設置の討論 巌正宝 105 35
斉培勇教授の発表
朴仁鐘教授の発表
彭飛龍副局長の発表
15:45-16:00 休憩
16:00-17:45 サブテーマ:生涯教育と社区教育の討論 楊平 105 35
朱永康主任の発表
内田純一教授の発表
叶忠海教授の発表
18:00-19;30 歓迎宴会 上海外国語大学
上午 11月27日
9:00-10:30
サブテーマ:学習型組織建設の討論 羅杏煥 90 30
張声雄教授の発表
上野景三教授の発表
李秉刹ウ授の発表
10:30-10:45 休憩
10:45-12:00 サブテーマ:社会の学習の場と資源の討論 張持剛 75 25
王民教授の発表
姜大仲教授の発表
上田孝典秘書長の発表
下午 12:00-12:30 閉幕式 叶忠海 30 10
日本代表の挨拶
韓国代表の挨拶
中国代表の挨拶
三ヶ国交流の議決
12:30-14:00 ランチ 休憩
14:00-17:30 上海学習型社区の見学 上海市長寧区教育局
上午 11月28日
9:30-12:00
上海開放大学の見学 上海開放大学
下午 12:00-13:30 ランチ
14:00-17:30 上海学習型社区建設 上海市普陀区教育局



上海・第1日夜、再会を祝して。 (上海外国語大学迎賓館、20101125夜)
 後列・左より李正連、韓民(中国教育部)、梁炳賛(韓国・秘書長)、羅李争、岩本陽児、河野明日香の皆さん、
 前列・左より閘北区学院の黄群(新党委書記)、袁允偉(同校長)、小林文人(TOAFAEC)、金南宣(韓国・団長)ほかの各氏                             


(6)
日本・中国・韓国 生涯学習学術交流協議書
                  *上田孝典・訳(Tue, 30 Nov 2010 20:15)
 中国成人教育協会と上海外国語大学は、中国上海において2010年11月26〜28日に共同で日本・中国・韓国三か国による第一回生涯学習フォーラムを開催し、"学習型社会建設"に関するテーマについて、多面的な角度から真剣にかつ熱心に討論を展開しました。三か国の参加者が共同で努力することによって、フォーラムは予定通り終了しました。初期の目的は達成され、大いに成功を収めました。
 今後の日中韓三か国の社会教育と生涯学習の学術交流と連携をさらに強化し、三か国の社会教育と生涯学習の研究と実践の更なる発展を促進するために、三か国の代表による協議を経て、下記の通り合意を得て、協定を交わしました。
 第一、日中韓の"生涯学習フォーラム"は、三か国の学術と実践を高め、交流と議論を深める有効な場であり、継続的に開催することが希望される。そのため、関係する研究者と実践者が参加し、今後は2年に1度開催する。ただし、各回のフォーラムの詳細は主催国により確定される。
 第二、生涯学習フォーラムは三か国が順番に主催し、主催国は開催に向けたフォーラム組織委員会を組織し実施に当たる。
 第三、生涯学習フォーラムを継続するために、中国成人教育協会、日本東アジア社会教育研究交流委員会、韓国平生教育総連合会のそれぞれ2名の代表から成る、本フォーラムに係る"連絡グループ"を組織する。連絡グループは原則として、毎年一度、会合を開きフォーラムに関する事項を話し合うこととする。
 第四、第二回生涯学習フォーラムは、暫定として2012年に韓国で実施することとする。ただしフォーラムの日程、開催地は主催側が確定する。(2010年11月27日)
 日本東アジア社会教育研究    中国成人教育協会代表   韓国平生教育総連合会代表
 交流委員会代表 石井山竜平           謝国東              金南宣
             サイン             サイン            サイン


第1回・日中韓生涯学習国際フオーラム・記念撮影(上海外国語大学、20101126)


(7)
第1回・日中韓社会教育・生涯学習国際フォーラム・報告
          *伊藤長和(Sun, 28 Nov 2010 20:50) 南の風2544号(11月30日)
 11月26・27日の二日間の国際フォーラムへの参加でしたが、とても充実した時間を過ごすことができました。ご準備をして下さった皆様、本当にありがとうございました。
 南北関係を抱え緊張する韓国、人類史上類を見ない改革開放経済政策を推進する社会主義体制の中国、そして成熟社会をむかえて金属疲労を起こしている日本、との三国の初めての社会教育・生涯学習の国際フォーラムが、上海外国語大学の国際会議センターで開催された意義は筆舌に尽くせないものがありました。
 TOAFAEC (東京・沖縄・東アジア社会教育研究会)の顧問・小林文人先生が十数年前から描いてこられた夢がここに実現したのです。小林先生が最後のご挨拶で述べられていたように、日韓や日中の交流という二国間の社会教育の交流は今までも持たれてきたのですが、今回ようやく「学習型社会建設国際研討会(中日韓首届終身学習論壇)」として初めて三カ国で開催することができたました。これは、韓国や中国からの留学生の日本での活躍と協力への橋渡しが大きな力となって実現のです。
 今回、学習型社会の創造をめぐる各国の報告を韓民氏(中国教育部・教育発展研究中心・副主任)は、中国は理念や制度、韓国は能力と効用、日本は地域や学習など、その特長を評価されていました。フォーラムの内容のご紹介は他の方々にお譲りして、閉幕式(閉会式)で小林先生がまとめられた第1回国際フォーラムの総括をご紹介させていただきます。
(1)交流は儀式行事だけでなく、研究と議論が行われる本格的な交流となった。歴史的な一歩だろう。
(2)この10年の社会教育・生涯教育は、韓国の躍動、中国の発展、そして日本の混迷、脱皮への模索、であったことがわかってきた。
(3)お互いの違いを知ることができたが、同時に相互共通の課題も見えてきたのではないか。
(4)一つは学習型社会の創造は、国家の役割が問われるが、大学や自治体の役割が大切であり、とくに「地域」のキーワードが出てきた。
(5)学習とは何か、を考える印象的な機会となった。学習は一人一人のためにあると同時に、その連帯と共同、「共同学習」「学びあいの共同体」の方向が提起された。
(6)学習型社会の創造に向けた立法論の動きがある。この間の韓国の平生教育法の取り組み、中国・福建省の生涯教育促進条例の事例を通してその方向を知ることができた。
(7)関連して、とくに日本のコーディネーターとしての社会教育主事論、韓国の平生教育士のような専門職制度をこんごどのように前進させていくか。大きな国の中国でこれからどんな展開が始まるか興味深い。
 今回の日中韓の国際フォーラムは複雑な政治問題を抱える三国がそれを乗り越えて一堂に会し、友情を育み、文字通りの東アジアの社会教育・生涯学習の研究の機会を作り出したのです。
 にーめん 辛苦了!(皆さん お疲れさま!)


(8)日中韓3カ国による社会教育・生涯学習研究交流の幕開け
                     上田孝典(筑波大学) 『月刊社会教育』 2011年2月号
 2010年11月26日から28日まで、中国の上海外国語大学を会場に日中韓三カ国の代表による「学習社会建設のための国際カンファレンス」が開催されました。主催国である中国は全国各地から60人以上が参加し、日本からは大学院留学生を含め13人、韓国から17人の総勢100人ほどが参集して行なわれました。
 日中韓の社会教育・生涯学習研究者が集い、相互の学術的比較研究をも視野に入れながらさまざまな論点で研究交流を行なう機会は、今回が初めての試みだと思われます。
 ことの発端は、小林文人氏(東京学芸大学名誉教授)と葉忠海氏(中国華東師範大学名誉教授)の発案によるものでした。2009年3月に上海で社区教育調査を行なった際、「日中韓三カ国の研究者や実践者が一堂に会して、国際シンポジウムをやりたいね」という一言が始まりです。
 今回の国際カンファレンスは、中国の葉氏のご尽力により、中国成人教育協会と上海外国語大学継続教育研究所の協力を得て、実現しました。
 三日間の主なスケジュールです。
○26日(午前)開会式、代表による基調報告
   ・朱新均(中国成人教育協会)「学習社会建設の理念、その道筋と対策」
   ・石井山竜平(東北大学)「日本の社会教育・生涯学習の今日的外観」
   ・金南宣(大邸大学校)「学習社会の建設−韓国の平生学習政策と実践事例」
 同(午後)テーマ1「単位銀行制度の検討」
   ・斉偉鈞(上海外国語大学)「上海市成人高等教育“単位銀行”建設実現性の研究」
   ・朴仁鐘(韓国平生教育振興院)「生涯学習を目指す単位銀行制度の成果と展望」
   ・彭飛龍(浙江省慈渓市教育局)「全民学習と終身学習の単位銀行構築のモデル研究」
 テーマ2「終身教育と社区教育の検討」
   ・朱永康(福建省全民終身教育促進会)「立法による学習社会建設の推進」
   ・内田純一(高知大学)「地域社会教育の展開」
   ・葉忠海(華東師範大学終身教育研究センター顧問)「中国社区教育の発展戦略と地域
    別の構造」
○27日(午前)テーマ3「学習組織建設の検討」
   ・張声雄(上海明徳学習型組織研究所)「学習組織創建における三つの鍵となる問題」
   ・上野景三(佐賀大学)「日本における学習型組織の創建」
   ・李秉凵i釜山大学校)「韓国における学習組織のジレンマ」
 テーマ4「社会における学習プラットフォーム建設と学習資源開発の検討」
   ・王民(上海開放大学)「学習社会の公共サービス・プラットフォームにおける資源の合理化
    と整合性についての思考」
   ・姜大仲(ソウル大学校)「平生学習都市の発展のためのネットワーク戦略−ソウル市冠岳
    区の事例を中心に」
   ・上田孝典(筑波大学)「学習プラットフォームの構築と学習資源の開発」
 調印式、閉会式
 (午後)上海市長寧区社区学院、長寧区華陽街道社区学校の見学
○28日(午前)上海市開放大学の見学 
     (午後)上海市普陀区社区学院、普陀区長風社区学校の見学

 韓国では平生教育法(1999年)の制定以来、国家的重点政策として韓国全土で目を見張る実践を展開しています。単位バンク制度や平生教育士という専門職制度も成立しました。
 中国では、都市部を中心に社区学院−社区学校−教学点という三層構造の生涯学習体系が形成され、広々とした施設のなかで大勢の地域住民が多様な学習活動を展開しています。また終身教育法体系の確立や単位バンク制度の構築、充実した施設建設などが急速な勢いで進められています。各報告からは、これまでの成果に対する自信と将来に向けた大きな展望が、各事例を通して語られました。
 それに対して、格差社会や無縁社会、都市の疲弊と地方の衰退、また公民館をめぐる首長部局移管問題、社会教育職員体制や待遇の後退など、日本についての明るい報告ができないもどかしさも感じました。印象的だったのは、閉会式において挨拶をした小林文人氏が「躍動の韓国、発展の中国、模索の日本」という表現で振り返ったことです。
 韓国や中国の姿から、私たちが学んだのは停滞、後退、衰退といった否定的なニュアンスではなく、戦後日本が積み重ねてきた蓄積を礎に、さらに社会教育が前進するために格闘している「模索」という現状認識への気づきなのかもしれません。
 私たちには大きな宿題が課されました。それは「日本・中国・韓国 生涯学習学術交流協議書」の調印式を行ったことです。内容は、三カ国の研究者・実践者がより深く息の長い交流を目指して2年に一度、交互に「生涯学習フォーラム」を開催するというものです。
 中国は中国成人教育協会、韓国は韓国平生教育総連合会という両国の学界を代表する大きな全国組織が受け入れ組織となっています。対する私たちは、若干十数人からなる「東アジア研究交流委員会」です。しかし、これこそ社会教育です。まずは学習グループの組織化とその継続から始め、輪を拡げ、おもてなしの心で精一杯のフォーラム開催に向けた準備するだけです。ひとまず2012年、韓国で第二回が開かれることになっています。


(9)
2010年末に際しての御礼・次回委員会のお知らせ
              *石井山竜平(Fri, 31 Dec 2010 14:50)
 2010年もあと半日となりました。それぞれにおだやかに年の瀬をお過ごしのことと思います。振り返りますと、2010年という年は、日韓の研究交流において大きな節目の年でした。僕自身も、従来の社会教育全国集会(8月28日〜30日、立正大学)での交流に加え、学会同士の研究交流のキックオフ(4月2〜3日、カンヌン)、『日本の社会教育・生涯学習』出版記念会(10月7日、テグ)に立ち会うことができ、そうした日韓の交流の積み上げが新たな段階に入りつつあることを実感した年でした。
 そして東アジア交流委員会としての最大のトピックは、日中韓の三カ国が集う国際フォーラム(11月26日〜28日)の実現です。このフォーラムについては、すでに「南の風」に岩本陽児先生が詳細かつ躍動感あるルポをまとめてくださっております。また、上田事務局長に『月刊社会教育』用にコンパクトに概要をまとめていただきました(同・2月号掲載予定)ので、このメールに続いて掲載(下掲・予定)します。
 さまざま紆余曲折ありながら実現した日韓中のトライアングル。三国の国際交流の流儀の違いから、当日に至る過程は難航し、現地と交渉された黄丹青さん、上田孝典さん、韓国関係者との狭間で調整されたヤンビョンチャン(梁炳賛)先生、李正連さんのご心労は大きく、やや不安含みで迎えた当日でしたが、ふたを開ければ、誰もが大成功だと認める、素晴らしく有意義なフォーラムとなりました。韓国からはこれを機会に中韓の交流を開始していきたいとの言葉も発せられていたと聞いております。
 内容的には、個人的には、これまで触れる機会が乏しかった中国の情報、たとえば福建省の躍動(独自の立法化、台湾との交流など)や、韓民さんの中国生涯学習関係者のなかでの存在感の大きさや発言のシャープさなどが印象的でした。こうしたフォーラムそのものの内容もさることながら、強く印象に残ったのは、フォーラムに向けてのヤン先生の研究室の機動力、ホスピタリティです。ヤン先生が研究室をあげて、ごく短期間に日韓のレポートの翻訳集をまとめてくださったことで、私たちは韓国の報告をかなり正確に理解することができました。そうした、交流の質を高める取り組みの創造力、実行力にふれたことも、このフォーラムでの収穫でした。
 フォーラムの終わりには、中国成人教育協会、韓国平生教育総連合会、東アジア社会教育研究交流委員会の三者で協定書が締結されました。内容は、@この三国フォーラムを2年に1度のペースで定期開催する(2年後の開催は韓国)。A研究者や政府関係者のみならず、実践家も含めた交流に発展させていく、というものです。私たちの組織は、今後にむけて、内外をつないでいくにふさわしい実動力をつけなければなりません。
 これからの交流にむけ、これから3ヶ月に一度くらいのペースで、日本側で学習会を定期開催いたしたいと思います。
 第一回目は、1月29日(土)午後から予定(都内)いたします。三国シンポの振り返りと、委員会としてのファンドの獲得計画、行動計画、それに向けて各人の取り組み事項の確認が、主な内容です。会場など、詳細が決まりましたら、あらためて告知いたします。まずはお時間のみ、ご予定いただけるとありがたいです。
 なお、その前日、1月28日(金)18:30〜には、第169回TOAFAEC定例(1月)研究会で、この三国シンポの報告会が企画されております。→■ あわせて、ふるってご参加ください。
 それでは、2011年もよろしくお願いいたします。皆様にとって、新たな年が実り多き素敵な年となりますことを、心よりお祈りいたしております。

2011年

(10) アジア研究交流委員会の動き 
      *石井山 竜平(南の風2584号 2011年2月3日

 少々間が空いてしまいましたが、週末(1.29)の定例学習会、本当にありがとうございまいた。前日(1.28)のTOAFAEC 研究会(第169回記録→)、当日午前の韓国研究フォーラムの内容と重なり合いながら、今後の目標、戦略について、多彩にアイデアが出された学習会となりました。
 そして呉世蓮さん、包聯群さん、MLメンバーに加わっていただき、ありがとうございます。こうした新たな強力な仲間が加わったことも、大きな収穫ですね。
 当日話し合われた内容については、小田切督剛さん、岩本陽児さんがそれぞれ緻密なまとめをしてくださっております。が、それぞれ情報量があまりにも豊富ですので、後日、少々スリム化したものをMLにお流しいたします。ここではまず次回定例会の情報を流しますので、お控えください。
○3月8日(火)14:00〜 杉並区立高井戸地域区民センター
       (同日 10:30〜 韓国生涯学習研究フォーラム)
 1.29会議では、この委員会の目標として、日本の社会教育・生涯学習の現実を外国の方々が的確に学べるモデルツアーの開発など、質の高い交流学習事業の企画立案実施を担える専門家集団を目指せないだろうか、といったことなどが話し合われました。こうした夢に向かってのこれからの活動計画を、外部資金申請と連動させながら検討します。プランのたたき台は、私と上田事務局長とで用意いたします。皆様、ふるってご参加ください。


2011年・東アジア社会教育研究交流委員会の幕開け(高井戸、20110129)

(11)2011年・三国フォーラム準備会の日程
      *石井山 竜平(Sun, 28 Aug 2011 08:30)
 皆様  昨日(8月27日)、全国集会第一全体会の席で、三国シンポ準備会議をどうもつかを、金南宣先生そして、事務局をしてくださるYang Heun-kweung先生(大邱大学)と話し合い、以下のことを決めました。  
 日程:12月9日(金)〜11日(日)、テーマ::地域再生と平生教育、スケジュール:12月9日午前 受付後 三国からの報告@、12月10日午前 三国からの報告A、B、午後 準備会議 12月11日 テーマに関わるケースの視察。  日本からの報告は、震災をめぐっての社会教育の動向について、僕の方で準備をいたします。 なお、「長めの滞在計画を」という上田さんからの中国に必要と思われる配慮についても、金先生に正連さんから伝えていただきました。ですので、上述の内容は、三国共通のプログラム部分となります。これから細かな調整については李正連さんが窓口になってくださいますが、この全国集会中に詰めておくべきことなどお気づきでしたら、ご連絡ください。

(12)三カ国生涯学習フォーラム 連絡グループ会議のお知らせ(12月9/10日・大邱にて)
       
石井山竜平:  Date: Tue, 8 Nov 2011 16:11
 東アジア研究交流委員会のみなさま  ご無沙汰しております。石井山です。 昨年の三カ国生涯学習フォーラムからおよそ一年が経過しました。昨年、このフォーラムについては、@関係する研究者と実践者が参加し、今後は2年に一度開催する。Aフォーラムは三カ国が順番に主催する(2012年度は韓国)、ことが合意されました。 あわせて、B中国成人教育協会、日本・東アジア社会教育研究交流委員会、韓国平生教育総連合会のそれぞれ2名からなる連絡グループを組織する。連絡グループは原則として、毎年一度、会合を開き、フォーラムに関する事項を話し合うとする、ということになっております。 
 現在、その連絡グループ会議が、韓国・金南宣先生のご尽力のもと、12月9日(金)、10日(土)、韓国・大邱にて開催、ということで準備が進められております。当日は実務的な連絡に加えて、「社会教育・生涯学習(平生学習)と地域再生」というテーマでの学習会も連動して開催する予定です。 申し合わせに従い、日本側からは、私と、上田事務局長、そして通訳などを担っていただくために李正連さんが伺うことにしております。このたびは連絡調整の場ということで、大勢で伺う必要はないと思いますが、もしご一緒いただける方がおられましたら、11月11日(金)までにご連絡ください。
 参加者が確定できましたら、李さんに旅程のチェック、宿泊等の手配などで、ご支援いただくことになっております。    私たちとしては、このフォーラムについては、永続可能で、かつ、膝をつき合わせて本質的な議論ができるような関係を目指してきた経緯があります。しかし、こうした国際会議を行うにあたっては、それぞれの国家で流儀や条件が異なり、なかなか三カ国の足並みがそろわないという課題があります。このたびの連絡会議には、そうしたことについて、あらためて日本側の意向をきちんと伝える必要があります。こちらの意思統一しっかりして臨むためにも、このたびの大邱訪問に際しては、こちらのメンバーはできるだけ、交通機関や宿泊をそろえて臨みたいと思います。

(13)韓国・大邱(12月9日〜10日)三国生涯学習学術交流フォーラム・準備会合報告
       
       上田孝典: (Thu, 15 Dec 2011 16:55
 年の瀬も押し迫ってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
 さて12月9〜11日の日程で、韓国テグ市にて日中韓三か国による生涯学習学術交流フォーラムの打ち合わせを行いました。日本側からは、代表の石井山先生(東北大学)と李正連先生(東京大学)、それと事務局を担当する上田(筑波大学)の3名が出席しました。
 三国フオーラムについては、韓国平生教育総連合会、中国成人教育協会と当交流委員会の間で、2年に1度、三か国の持ち回りで「学術と実践を高め、交流と議論を深める」場として、「研究者と実践者が参加」するフォーラムを開催することが約束されまています。なるべく小規模で、生涯学習に携わる職員や実践者も含めた、顔の見える議論ができる場となることを意図しています。
 昨年には中国・上海において第1回が開かれ、来年に韓国・テグ市(予定)で第2回が予定されています。そしてフォーラム開催に向けて、年に1度、各国の代表で組織委員会を組織し、会合を開くことになっており、今回はその準備会合です。取り急ぎ、MLにて3カ国での協議内容についてご報告します。
日時:2011年12月10日pm.8:00〜10:30
出席者:韓国−金南宣(平生教育総連合会会長)、崔敦民(平生教育学会副会長)
     中国−齊偉鈞(中国成人教育協会常務理事・上海外国語大学継続教育研究所所長)、
          厳正寶(上海外国語大学継続教育学院副院長)
     日本−石井山竜平、李正連、上田孝典
協議内容:@連絡窓口について−韓国は、平生教育総連合会事務局が窓口となる。中国は、上海外国語大学継続教育研究所(齊偉鈞)が窓口となる。日本は、韓国との連絡を李正連、中国との連絡を上田が担当する。
A開催時期について−2012年のフォーラムは、韓国において10月末〜11月初旬にかけて2泊3日で開催する。詳細については、主催国である韓国側が調整し、速やかに連絡をする。
B費用について−全参加者から、相応の参加費を徴収する。この参加費には、フォーラム開催に関する全ての費用が含まれる。(含、空港から会場への送迎、開催中の食事代)。但し、往復の交通費(飛行機)、宿泊費については、各自で支弁する。主催国は、宿泊費節約のために紹介、情報提供などで便宜を図る。
C通訳について−基本的に、主催国が手配する。ただし、留学生の支援など三か国間で調整して協力する。
D報告者について−プログラムは、主催国が計画をして、事前協議を踏まえてテーマを設定する。報告者には、ペーパーの提出を求める。(論文形式-full paperを基本とするが、実践者などについては、その限りではない。) また原稿と同時に、その要約(発表資料、ppt原稿など)も提出する。フォーラムの資料集には、論文(原語のみ)および要約(3カ国語に翻訳)を掲載する。要約については、主催国が3カ国語に翻訳をする。以上です。
 今後、詳細については各国の窓口で連絡を取り合っていきます。情報につきましては、MLを活用しながら共有していきますので、ご意見がありましたらお願いいたします。(文責:上田)


2012年

(14) 2012年の三国フォーラム(韓国開催)について
      
    李 正連、(Mon, 21 May 2012 04:22)
 … 今年も5月下旬に入り、少しずつ忙しくなってきているのではないかと思います。そこにまた仕事を加える形になって申し訳ないですが、3国シンポジウムについての新着情報をお知らせします。
 昨日、韓国の金南宣先生にシンポジウムの開催時期やテーマについての相談メールを送りましたところ、先ほど以下のようなメールが返ってきました。
 ーーーーーー(金南宣先生からのメール)ーーーーー
 ー(略)ー 送っていただいた日中韓シンポジウム関連のメールを拝受しました。日本側からのご提案(日程)に合わせて、シンポジウムに関する下記の内容を中国側にもお伝えしました。
・シンポジウムの開催日程(案)日時:第1案)11月16-18日(金〜日)、第2案)11月2-4日(金〜日)
・テーマ:北東アジア地域間の生涯学習ネットワーク戦略
       −公共機関間のネットワーク、−民間団体間のネットワーク、−専門家間のネットワークなど
・場所:済州島(チェジュド)、発表:各国最少3名以上、費用:参加者負担
 日本側から修正または追加意見があればご提案ください。ー(以上)ー
 場所は済州島でとても嬉しいですが、テーマがいつの間にか変わっています。(笑)ご意見等ございましたら、出していただければ幸いです。…

(15)
第2回日中韓生涯学習研究フォーラム開催のご案内

            李 正連、(Wed, 1 Aug 2012 16:07)
 皆様 猛暑の中、いかがお過ごしでしょうか。東京大学の李正連です。 今日は、皆様に「第2回日中韓生涯学習研究フォーラムの開催」についてのお知らせとともに、参加者募集を呼びかけさせていただきたくご連絡差し上げました。
  2010年11月、中国上海(会場:上海外国語大学)において初めて「日中韓生涯学習研究フォーラム」が開催されたのですが、同三国フォーラムで今後2年に1回三国フォーラムを開催することを趣旨とする学術交流協定を締結した経緯があります。ちなみに、各国の協定主体は、日本は「東アジア研究交流委員会」(代表:石井山竜平)、中国は「中国成人教育協会」、韓国は「韓国平生教育総連合会」です。
 第2回目の開催国は韓国に決まり、来る11月16−18日に開催することになりました。開催場所は、韓国の沖縄ともいえる「済州島(ジェジュド)」です。 具体的なスケジュールはまだ決まっておりませんが、概ねの日程(案)は、以下の通りです。
○第2回日中韓生涯学習研究フォーラムの開催日程(案)
テーマ:北東アジア地域間の生涯学習ネットワーク戦略(公共機関間・民間間・専門家間のネットワーク)
開催日時:2012年11月16−18日(16日午後〜17日はフォーラム開催、18日は観光)
開催場所:済州島・「セマウル金庫・済州研修院」(http://mgti.kfcc.co.kr/)
参加費用:宿泊費(3泊、2人1室)+食事代(3日間)+参加費(資料代など)+観光費用=約3万円程度     
       *航空券は各自購入でお願いします。(東京発だと、約5〜6万円程度)
 フォーラムへの参加を希望される方は、李までにメール(aozora999@hotmail.com)で9月末までにご連絡いただければ幸いです。多くの皆様のご参加をお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

(16)第2回三国フォーラムの延期について 石井山竜平、Fri, 12 Oct 2012 12:54)
 みなさま 懸案になっております第二回(日中韓)三国フォーラムの件、韓国・金南宣先生からご連絡がありました。私どもが「このフォーラムは三国それぞれの団体からの参加が開催の前提ではないか」とのご意見をお送りしたことへの返答です。曰く「中国からはおそらく参加はないいであろう。このたびは流すしかない。韓国としてはここまで精一杯の取り組みをしてきており、残念ではあるが、会場などのキャンセルを進める。」とのことです。
 今の段階は、中国からの再回答を待っている段階で、金先生の言葉もあくまで電話でのやりとりで、正式な伝達という段階ではありませんが、公式な三国シンポの開催は見送るということになりました。
 多くの日本からの参加予定者がすでにチケットをとっている段階ですので、それにあわせて、日韓有志での学習会を行う可能性も模索はしておりますが、フォーラムそれ自体は延期が確定したこと、ご報告いたします。
 このたびのフォーラム開催にご協力くださっていた皆様には残念な結果になったこと、お詫び申し上げます。延期されたフォーラムの次期開催の見込みは全く見えない段階でありますが、開催のめどがつきましたら、あらためて引き続きご支援をいただけますよう、なにとぞよろしくお願いいたします。

(17)有志による
済州島の旅−友情が結ぶ日韓の研究交流  (南の風2988号、2012年11月20日)
                              小林ぶんじん(TOAFAEC 顧問)
 昨日(19日)夜遅く、済州島から帰りました。4日間の日程。楽しく充実した旅でした。…
 この間の済州島ツアーについては、その情報をほとんど「風」に掲載しませんでした。お詫びとともに、三国(日・中・韓)国際フォーラム開催中止にともなう対応と経過など、簡単に記録を載せておくことにします。
 三国フォーラム(11月16〜18日、韓国・済州市予定)が、最近の日中関係を背景に中国側の不参加となり、公式の国際フォーラムは取りやめ、ホテルのキャンセル、などの経過については、東アジア研究交流委員会(石井山竜平代表)によるご連絡の通りです(風2971号、10月12日)。これにどう対応するか。すでに参加予定者は日程を確保し航空券も予約していた経過があり、関係者有志で非公式の済州島訪問の企画が持ち上がりました。宿泊や移動など詳細も不確定、新たに参加人数が増えることも予想されるため、あえて「風」にご案内を載せることは控えました。関心をおもちの方もあったかと思いますが、経過・事情をご賢察いただければ幸いです。
 日本からの参加は9名(うち伊藤長和さんは勤務先の烟台から)、韓国側からは5名(公州留学中の瀬川理恵さんを含む)。また韓国・清州「共に生きる私たち」グループも同行され、そのうち李相Yさん(名大院修了、済州島出身)には、宿泊・案内・移動などで大変お世話になりました。全般的な運営にあたられた李正連さん(東京大学)、ご苦労さまでした。私たちのため連日の運転、梁炳賛(公州大学)・崔一先(慶煕大学)両先生、有り難うございました。
 同じく三国フォーラムに参加予定であった北海道グループ’(鈴木敏正、内田和浩の両氏)も別スケジュールで済州調査へ。二日目夜に開かれた日本グループ・清州グループとの合同交歓会(夕食会)に合流され、賑やかな夜となりました。
 主な(とくに印象に残った)訪問先は、済州市平生学習センター、済州4・3平和公園、海軍基地造成反対運動(江汀マウル)、済州島東端岬へのエクスカーション、済州民俗村など。その間、午後のひととき、あるいは夜のしじまの折々に面白い論議。テーマは、たとえば韓国「平生教育士」についての専門職運動、東アジア・生涯学習の動向をどう把握するか、中国・生涯学習の動きと矛盾、今後の東アジア交流のあり方と台湾への呼びかけの課題、日本で検討をすすめている「韓国の社会教育・平生学習」改訂版の編集協議など、自由な語らいのなか得るところ少なからず。
 日韓の友情が結ぶ済州島への旅、参加の皆さま、お疲れさまでした。早速、烟台の伊藤長和さんからレポートが寄せられました。…(略)… 関連記事(風2988, 2989, 2990, 2992各号)・写真→■

済州島にて(20121118)
撮影・李相Yさん





                 
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